ミッションとプロフィール
伊那谷菜の花楽舎、わたしたちのミッション
~生活の技術を私たち自身の手許に
・・・めざすはスモール・イズ・ビューティフル
1973年、大量生産大量消費が進む中でいち早く石油危機の到来を予見したドイツの経済学者エルンスト・フリードリヒ・シューマッハーの著した「スモール・イズ・ビューティフル」。経済至上主義の中で失われる人間性の問題を鋭く指摘し、身の丈に合った技術に委ねることを説いた人間中心の経済。原子力発電に依存しリニア新幹線計画が進む現在にあって、その主張は更に重要性を増しています。大きすぎる経済、速すぎる進歩、高度で複雑な技術。スリーマイル、チェルノブイリ、福島と続く原発事故に象徴されるように、これらの行き過ぎは、専門家さえもコントロールできない状況を作り出してきました。
私たちは、生活の技術をできるだけ自分たちの手許に置いておくこと、そして自分たち自身でコントロールできる社会のしくみに作り直す必要があるのではないでしょうか。
そのための一つの道として、わたしたちは滋賀県の琵琶湖周辺で始まった「菜の花プロジェクト」に着目しました。遊休農地なども活用してナタネを栽培し食用油を生産して地域で消費してもらい、その後廃食油を回収し軽油代替燃料のバイオディーゼル燃料(BDF)に加工、それをトラクターに使うといった資源を循環させる取り組み。エネルギーを遠い海外に依存せず地域の中で調達するこの取り組みは、技術を手許に置きコントロールできる社会への道筋をつけることだけではなく、再生可能エネルギーであることによる地球温暖化防止への貢献が期待され、更に、資源の争奪が紛争の火種の一つとなってきた歴史の教訓から、平和な社会への一助ともなるものです。
ほんの小さな一歩ですが、わたしたちはこれらのことをミッションとして活動を始め、続けてきました。
伊那谷菜の花楽舎、
そのプロフィール
1. 概要
1) 名称 :特定非営利活動法人 伊那谷菜の花楽舎
2) 所在地 :[事務所] 長野県伊那市高遠町長藤8-3
[BDF製造施設] 長野県上伊那郡箕輪町中箕輪10500-162
3) 設立 2004年3月20日
4) 特定非営利活動法人認証取得 :2004年6月21日
5) 事業内容 :ナタネ栽培、BDF製造販売、廃食油回収、環境教育
6) 会員数 (2015年1月31日現在)
正会員個人 16名
正会員団体 1団体
賛助会員個人 53名
賛助会員団体 13団体
7) 理事長 :関 浩行
2. 経過
2003年 7月 信州伊那谷・菜の花プロジェクト準備会発足
長野県ナタネ循環システム検討会に参画
2004年 3月 特定非営利活動法人 伊那谷菜の花楽舎設立総会
6月 特定非営利活動法人認証取得
9月~10月 ナタネ播種、栽培開始
2005年 3月 BDF製造装置設置
7月 BDF試験製造開始
2006年 1月 BDF本格生産・出荷開始
9月 ※ナロジチ再生・菜の花プロジェクト企画のためのウクライナ訪問
(チェルノブイリ救援・中部の訪問団に同行)
12月 長野県環境保全セミナーで事例報告
2007年 1月 BDF生産休止
2月 京都市廃食用油燃料化施設を視察訪問
3月 京都市の施設を参考にしての新設計BDF試験製造
4月 新規格BDF生産再開
6月 諏訪東京理科大学BDFネットワーク発足、参加
2008年10月~12月 茅野市オンデマンド交通運用実験での燃料としてBDFを供給
2014年 3月 設立10周年を迎える
※ナロジチ再生・菜の花プロジェクト
放射能を吸着する特性を持った菜の花を栽培することにより、チェルノブイリ原発事故で汚染された大地から放射能を軽減させ、放射能の影響を受けないとされる種子を搾油してBDFに加工、放射能を含む残さは濃縮してバイオガスを取り出したのち低レベル放射性廃棄物として処理するというウクライナ・ナロジチ地区での一連の取り組み。
特定非営利活動法人チェルノブイリ救援・中部の企画により2007年から開始された。
お問い合わせ・入会申込み
特定非営利活動法人
伊那谷菜の花楽舎
事務所
396-0212
長野県伊那市高遠町長藤8-3
BDF製造施設
399-4601
長野県上伊那郡箕輪町中箕輪10500-162
TEL : 0265‐70‐9608